はじめまして。若しくはお世話になっております。
村内の人は存じている方も多いかと思う、と同時に
それは自惚れではないかとも思う。
木祖村地域おこし協力隊、農業振興係
丸山夏実です。
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協力隊、農業振興…
聞いたことがある響きですね。
それもそのはず、私は木祖村の協力隊で二人目の農業振興係だからです。
すがちゃんは一年先輩にあたります。とてもお世話になっております。
ブログの自己紹介ページ、作るのが遅れました。(着任して10か月にもなるのに…)
方々で経歴を紹介する機会もあり、どうもどこまで書けばいいのかわかりません。
経歴等
丸山夏実、1994年夏生まれ、
生まれも育ちも千葉県の柏市です。
ただ、父方の親族はみな昔より信州人ですので、ルーツの半分は
信濃にあることになりますね。
小さいころからよく訪れており、山々に囲まれた土地にあこがれがありました。
島崎藤村が筆を揮って描いた情景が好きで、初めて木曽を訪れたとき
なるほど確かに、と思ったものです。
私にはこういう賢しらなことを言いがちなところがあります。
鼻につきますね。
閑話休題、
茨城にある大学にて、生物資源学なるもの(平たく言うと農学)を修め、
昨年まで稲作中心の農業法人で働いておりました。
そのあと木祖村に来た、ということになります。
…経歴は以上です。
これだけでは自己紹介にもなりませんので、
農業に関する思い、志等をいっちょ書いていこうかと思います。
農業に関する思い、志
これを語る上ではまず大学での専攻で作物学を選んだ理由について述べなければなりますまい。
大学での専攻は「作物生産システム学」。
主に穀類等の主食となる作物の安定生産に関する研究…をする研究室でした。
ソバと小麦の輪作や、それによる肥料の植物体内での動態…が研究テーマで、
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植物を個ではなく集団で、すなわち圃場ごとの条件に注目し、
その条件の差が作物に有意な変化を与えているかということを
統計的に解析する…ということをしておりました。
作物学…最近は聞く機会が減っている学問分野のように感じられますね。
そりゃ今農学の花形はゲノム編集などの遺伝学、果樹、蔬菜の新品種を生み出していく
育種学…等々、植物のデザイン方面であり、
昔ながらの作物学は廃れ気味…とまではいかないが、そんな感じですので、
それが専攻ですわい、と聞けばどうしてそんなことになったのか
不思議に思う向きもあるかもしれません。
それでも私、学生の頃は園芸学(野菜、果物など高収益で労働、資材集約的な農業…に関する学問)
よりも
作物学(米、麦、大豆など、主食足りえるものを比較的粗放に生産する農業…以下略)に興味があったもので、
それはなぜかというと、
国家の戦略的に儲かる農業へのシフトが激しい。
しかしその政策は殆ど、果物ないしは野菜といった土地の利用が少なく、カロリーの面でも
食料自給率への寄与が少ない作目に焦点が当たっているように思う。
そのような農業はこの低自給率下の日本人を食わせているとは言えないし、
農業者の園芸への流入がこのまま進んでいけばどうなる?”
…などということを賢しらに考えていたからでした。
農村社会学、民俗学…つまるところ「農村の伝統」にも強い興味を抱き、
宮本常一や柳田邦男、藤村を読み漁った学生時代、
農村の文化、紐帯、さらには風景をも形作ってきた稲作、というものの
斜陽化に危機感があったということもあります。
雑穀にも興味がありましたね。
太古より日本人を食わせてきたのは米…だけでなく、
その畔で作ってきた豆、条件不良地においては雑穀であるが故、
その文化と遺伝資源が戦後消滅寸前までいったことにもったいなさ…といえばいいのか、
そんな思いを抱いたりしておりました。
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そんなこんなで卒業後勤めた、米を5市町村にわたって作付けしていた法人、やりがいのある仕事ではあったのですが、
大規模化、機械化、システム化…そこには農村の伝統、地域の中での農業のあり方、というものが希薄であるようにも感じてしまいました。
だから中山間地域で、自分で考えて、地域に根差して、そこの一員として、農業に付随する文化、決して生産活動のみに傾倒することなく作物を丁寧に育てていきたいと…そんな農業者人生を送りたい、なんて思った、、、
上手くまとまりませんがそんな感じ。
実際にやってきて
上記のことが根底にある、乃至は私の原点である、というのは今も否定できないところですが、
実際に村に住んで、いろんな農業者の方にあってみて、作物を育ててみて…自分は浅薄であった、と思うことも少なくありません。
作物学!穀類!主食!なんて思っていても、蔬菜…ナスやトウモロコシも面白い。
そういう蔬菜があるってやっぱり人間が生きていく上での豊かさにつながるし、何を育てていくかで貴賤なんてものはあろうはずがない。
ノリノリで来てみたはいいけれど、問題を抱えている木祖村の農業(失礼な言い回しかも)に直面しても、世を覆うような発想力に煥発なる才覚がないこと、勉強不足に悩まされることも、力不足を実感することも屡々です。
制度ごと何かを変えていきたいと思っても、皆さんの合意を得ることは難しいし。
まずは一所懸命(誤字じゃないですよ!)、働いている姿を見ていただく、そうしてよそ者である私をこの村の農業者として認めていただくことかな。
そろそろ自己紹介を逸脱しそうです。
農業って一年に一度しか出来ないし、そう思うと協力隊期間三年って本当に短い。
焦ることもありますが、着実に一歩ずつ、卒隊するとなったときに後悔がなるべくないよう、取り組んでいくしかありませんね。
よく失敗もしますが、これからも末永くよろしくお願いいたします。
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令和六年 睦月
丸山夏実
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他の協力隊のプロフィールページもございます◎
名刺やお手紙、イベント等で公開していますので
是非ぜひ、見つけてみてください。
今後ともよろしくおねがいします。
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